
「雨庭(あめにわ)」という言葉を聞いたことはありますか?
一見すると普通の庭のようですが、雨庭は降った雨を一時的に受け止め、地面へゆっくり浸透させるよう工夫された庭です。「レインガーデン」とも呼ばれ、近年は大雨や都市型水害への対策につながる「グリーンインフラ」の一つとして注目されています。
京都では日本庭園のような景観を取り入れた雨庭が整備されているほか、ホームセンターのカインズでも家庭で取り組める雨庭づくりが紹介されています。
「普通の庭とは何が違うの?」
「どんな効果やデメリットがある?」
「ビオトープとは違うの?」
「自宅でもDIYできる?」
このような疑問を持つ方もいるでしょう。
この記事では、雨庭の読み方や仕組み、効果・デメリット、ビオトープとの違い、京都の事例から、自宅での作り方やDIYするときのポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。
雨庭とは?読み方と意味
雨庭は「あめにわ」と読みます。英語では「Rain Garden(レインガーデン)」と呼ばれています。
雨庭とは、屋根や道路などに降った雨水を集めて一時的にため、地面へゆっくり浸透させるようにつくられた庭のことです。
普通の庭との大きな違いは、植物を楽しむだけでなく、「雨水を受け止める」という役割を持っている点です。
たとえば、住宅の屋根に降った雨は雨どいを通って側溝などへ流れていきます。雨庭では、その雨水の一部を庭へ導き、植物や土、砂利などがある場所で受け止めます。
イメージとしては、
「雨が降る → 雨庭に雨水を集める → 一時的にためる → 土の中へゆっくり浸透させる」
という仕組みです。

雨庭は池とは違う
「雨水をためる庭」と聞くと、池のように常に水がたまっている場所を想像するかもしれません。
しかし、一般的な雨庭は池とは異なります。
雨が降ったときには一時的に水がたまりますが、その水は時間をかけて地面へ浸透していきます。そのため、普段は植物や石などを配置した普通の庭のように見える雨庭もあります。
雨庭は「雨水対策」と「庭づくり」を組み合わせたもの
雨庭の特徴は、雨水を処理する設備を庭の景観の中に取り入れられることです。
植物や石を配置して庭として楽しみながら、降った雨を一時的に受け止める場所としても利用できます。
そのため雨庭は、単なるガーデニングではなく、自然の力を利用して雨水対策などに役立てる「グリーンインフラ」の一つとしても注目されています。
グリーンインフラについては、次の章で詳しく見ていきましょう。
雨庭が注目されている理由
雨庭が注目されている背景には、短時間に強い雨が降ったときの雨水対策があります。
道路や駐車場、建物などが多い市街地では、地面がアスファルトやコンクリートで覆われている場所が少なくありません。
こうした場所では雨水が地面に浸透しにくく、多くの水が短時間で側溝や下水道などへ流れ込みます。
雨庭は、その雨水の一部を一時的に受け止め、ゆっくり地面へ浸透させる役割を持っています。

雨庭はグリーンインフラの一つ
雨庭を理解するときに知っておきたいのが「グリーンインフラ」です。
グリーンインフラとは、森林や植物、土、水辺など、自然が持っている働きを社会のさまざまな課題に活用する考え方です。
たとえば、大雨への対策では、下水道や排水設備などを整備する方法があります。一方で、土が水を吸収する力や植物のある空間を利用して雨水をためたり浸透させたりする方法もあります。
雨庭は、このような自然の働きを利用したグリーンインフラの一つです。
グリーンインフラには雨庭以外にも、公園や緑地、屋上緑化、湿地など、さまざまな取り組みがあります。
雨水対策以外の効果も期待できる
グリーンインフラの特徴は、一つの目的だけに利用するのではなく、複数の効果が期待できることです。
雨庭の場合、雨水を一時的に受け止めるだけでなく、
- 植物や緑を増やす
- 昆虫などの生き物が訪れる場所をつくる
- 街や住宅の景観を良くする
- 地面への雨水の浸透を促す
といった効果も期待できます。
つまり雨庭は、「雨を処理するためだけの設備」ではありません。
庭として植物を楽しみながら雨水対策にも役立てられるところが、大きな特徴です。
ただし、雨庭を作れば大雨による浸水や洪水を必ず防げるというものではありません。下水道や河川、雨水貯留施設などと組み合わせながら、雨水を少しずつ受け止める方法の一つと考えると分かりやすいでしょう。
雨庭にはどんな効果がある?
雨庭には、雨水を一時的に受け止めるだけでなく、環境や生き物、景観などにもさまざまな効果が期待できます。
主な効果を見ていきましょう。
雨水が一気に流れ出すのを抑える
雨庭の大きな役割は、降った雨を一時的に受け止めることです。
屋根や舗装された場所に降った雨が、そのまま側溝や下水道へ流れ込むのではなく、雨庭にいったん集められます。
その後、土の中へゆっくり浸透させることで、短時間に大量の雨水が流れ出すのを抑える効果が期待できます。
一軒の住宅にある小さな雨庭だけで大きな水害を防げるわけではありませんが、街のさまざまな場所で雨水を少しずつ受け止めるという考え方が重要です。
雨水を地面に浸透させる
道路や駐車場などがアスファルトやコンクリートで覆われていると、雨水は地面に浸透しにくくなります。
雨庭では、土や砂利などを利用して雨水を地中へ浸透させます。
雨水をすべて排水するのではなく、その場所で受け止めて地面へ戻していくのが雨庭の特徴です。
雨水の汚れを減らす効果も期待できる
道路や屋根などを流れてきた雨水には、土ぼこりや細かな汚れなどが含まれている場合があります。
雨庭を通ることで、土や植物などが雨水に含まれる一部の汚れを捕捉する働きも期待できます。
ただし、雨庭は本格的な浄水設備ではありません。汚れた水を何でも流してよいという意味ではないので注意しましょう。
生き物が訪れる場所になる
雨庭にさまざまな植物を植えることで、昆虫や鳥などが訪れる場所になることがあります。
花が咲けばチョウやハチなどが訪れ、植物の種類や周囲の環境によっては、さまざまな生き物の生息場所として役立つ可能性があります。
この点は、後ほど紹介する「ビオトープ」とも関係しています。
庭や街の景観を良くする
雨庭は、コンクリート製の排水設備とは違い、植物や石などを使って庭の景観の一部として作ることができます。
季節ごとに花や葉の変化を楽しめるようにすれば、雨水対策をしながらガーデニングも楽しめます。
また、植物や石の配置を工夫することで、周囲の街並みや住宅の雰囲気に合った雨庭にすることもできます。
雨庭には複数の効果がある
雨庭の魅力は、「雨水をためる」という一つの役割だけではありません。
雨水の流出を抑えることを基本にしながら、植物を育て、生き物が訪れる環境をつくり、庭や街の景観を良くするといった複数の効果が期待できます。
これが、雨庭がグリーンインフラの一つとして注目されている理由でもあります。
一方で、雨庭には手入れが必要だったり、どこにでも作れるわけではなかったりする注意点もあります。
次は、雨庭を作る前に知っておきたいデメリットを見ていきましょう。
雨庭のデメリット・注意点
雨庭には雨水の流出を抑えたり、緑を増やしたりする効果が期待できますが、作ればそのままでよいわけではありません。
設置する場所や土の状態によっては、思ったように雨水が浸透しないこともあります。
雨庭を作る前に、デメリットや注意点も確認しておきましょう。
定期的な手入れが必要
雨庭には植物を植えるため、一般的な庭と同じように草取りや剪定、枯れた植物の手入れなどが必要です。
また、雨水と一緒に落ち葉や土などが流れ込むと、雨水の入口が詰まることがあります。
雨の多い時期だけでなく、普段から水の流れを確認しておくことが大切です。
土地によっては雨水が浸透しにくい
雨庭は、集めた雨水を地面へゆっくり浸透させる仕組みです。
そのため、水が浸透しにくい土壌では、雨水が長時間たまってしまうことがあります。
雨庭を作る場合は、地面の水はけや土質を確認し、必要に応じて土を入れ替えたり、砂利などを使って浸透しやすい層を作ったりする工夫が必要です。
設置場所に注意が必要
雨庭は、空いている場所ならどこに作ってもよいというものではありません。
特に住宅では、建物の基礎のすぐ近くに大量の雨水を集めるのは避けた方がよい場合があります。
また、地中には水道管や排水管などが通っていることもあるため、掘る前に確認が必要です。
隣の敷地や道路へ雨水があふれ出さないよう、大雨のときに水がどこへ流れるのかも考えておきましょう。
蚊や虫が気になることもある
「雨庭を作ると蚊が増えるのでは?」と心配になる方もいるでしょう。
雨庭は池のように常に水をためておく場所ではなく、雨がやんだ後は水が地面へ浸透していくように作ります。
しかし、水はけが悪く、長期間水が残る状態になれば、蚊などが発生しやすい環境になる可能性があります。
水がいつまでも残っている場合は、土の状態や排水方法を見直す必要があります。
大雨を雨庭だけで防げるわけではない
雨庭には雨水を一時的に受け止める働きがありますが、容量には限界があります。
想定以上の大雨が降れば、雨庭から水があふれることもあります。
そのため、雨庭だけに頼るのではなく、側溝や排水設備などと組み合わせ、大雨のときに余った水を安全に逃がす経路を確保することが重要です。
DIYでは水の流れまで考える必要がある
雨庭は自宅でもDIYできますが、単に庭を掘って植物を植えれば完成するものではありません。
「雨水をどこから入れるのか」「どのくらい一時的にためるのか」「余った水をどこへ逃がすのか」まで考える必要があります。
見た目だけでなく、水の入口・浸透・出口までを一つの仕組みとして考えることが、雨庭づくりの大切なポイントです。
こうした特徴を理解すると、「水辺を作るビオトープと雨庭は同じものなの?」という疑問も出てきます。
次は、雨庭とビオトープの違いを見ていきましょう。
雨庭とビオトープの違い
雨庭について調べていると、「ビオトープ」という言葉を目にすることがあります。
どちらも植物や水、生き物と関係するため似ていますが、目的には違いがあります。
簡単にいうと、雨庭は「雨水を受け止めること」、ビオトープは「生き物が暮らせる環境をつくること」が中心です。
| 比較する項目 | 雨庭 | ビオトープ |
|---|---|---|
| 主な目的 | 雨水を一時的にためて浸透させる | 生き物が暮らせる環境をつくる |
| 水の状態 | 雨のときに一時的にたまる | 池などに常時水がある場合もある |
| 雨水対策 | 主な役割の一つ | 主目的ではない |
| 植物 | 雨水や土壌条件に合う植物を選ぶ | 生き物との関係も考えて選ぶ |
| 生き物 | 訪れる環境になることがある | 生息環境づくりが大きな目的 |

ビオトープとは?
ビオトープとは、生き物が暮らすことのできる環境や空間を意味する言葉です。
日本では、庭や学校、公園などに池や草地、水辺などを作り、昆虫や鳥、カエルなどの生き物が暮らしたり訪れたりできる場所を「ビオトープ」と呼ぶことがあります。
家庭で作る場合には、小さな池を作って水生植物を育てるようなビオトープもあります。
そのため、「ビオトープ=池」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、本来は池だけを意味する言葉ではありません。
雨庭は基本的に水をため続けない
雨庭とビオトープを区別するときに分かりやすいのが、水の扱いです。
雨庭では、雨が降ったときに水を一時的に受け止め、その後は地面へ浸透させます。
つまり、基本的には常に水を張っておくことを目的とした場所ではありません。
一方、ビオトープでは、生き物の生息環境を作るために池や湿地のような環境を維持することがあります。
雨庭がビオトープのような役割を持つこともある
雨庭とビオトープは目的が異なりますが、まったく関係がないわけではありません。
雨庭にさまざまな植物を植えることで、花を求めて昆虫が訪れたり、鳥などが立ち寄ったりすることがあります。
そのため、雨水対策を目的に作った雨庭が、結果として生き物の生息や移動を支える場所になることもあります。
「雨庭=ビオトープ」ではありませんが、作り方によっては雨庭がビオトープのような役割も持つ、と考えると分かりやすいでしょう。
京都で広がる雨庭とは?
雨庭は雨水対策だけでなく、植物や石などを使った景観づくりにも活用できます。
その代表的な事例の一つが京都市です。
京都市では、京都の庭園文化や造園技術を生かしながら、道路や駅前などの公共空間に雨庭を整備しています。

京都市では2017年度から雨庭を整備
京都市が市の事業として初めて雨庭を整備したのは、2017年度(平成29年度)です。
最初の雨庭は、四条堀川交差点の南東角に作られました。
その後も市内各地に整備が進み、四条堀川だけでなく、東本願寺前、東大路今出川、十条烏丸、京阪淀駅西口など、さまざまな場所で雨庭を見ることができます。
さらに2026年4月には、西大路三条交差点と阪急桂駅西口にも新たな雨庭が完成しています。
京都の雨庭は庭園文化を生かしている
京都の雨庭で特徴的なのが、防災機能だけでなく景観にも配慮していることです。
たとえば、京都市で最初に整備された四条堀川交差点南東角の雨庭には、京都の銘石である「貴船石」や、四季を彩る樹木・草花などが配置されています。
雨水を一時的にためて地面へ浸透させる機能を持ちながら、見た目は庭園として楽しめるように作られています。
京都市では、古くから寺社などに自然と共生する庭園が作られてきた歴史と、そこから受け継がれてきた造園技術を雨庭の整備にも生かしています。
四条堀川の雨庭には枯山水も
四条堀川交差点北西角の雨庭では、京都の庭園文化を生かした枯山水が取り入れられています。
車道側から雨水を取り込み、砂利などを敷いた州浜(すはま)で雨水を一時的にため、地中へ浸透させる仕組みです。
つまり、見た目には京都らしい庭園でありながら、その下では雨水を受け止める仕組みが働いています。
京都の雨庭はグリーンインフラの分かりやすい例
京都市では、雨庭によって道路などに降った雨水を一時的にため、下水道へ一気に流れ込むのを抑えることを目指しています。
さらに、緑化や景観づくり、水質浄化、ヒートアイランド現象の緩和などの効果も期待されています。
これは、自然が持つさまざまな機能を街づくりに活用する「グリーンインフラ」の考え方そのものです。
京都の雨庭は、
「雨水対策+緑化+景観」
を一つの空間で実現しようとしているところが特徴といえるでしょう。
京都を訪れる機会があれば、道路沿いや駅前にある庭を「これは雨庭かもしれない」という視点で見てみるのも面白いかもしれません。
自宅に雨庭を作る場所の選び方
雨庭を自宅に作る場合、最初に考えたいのが設置する場所です。
見た目や日当たりだけで決めるのではなく、「雨水がどこから来て、どこへ流れていくのか」を確認することが大切です。

雨水を集めやすい場所を選ぶ
雨庭は、雨水を一時的に受け止めて地面へ浸透させる庭です。
そのため、屋根の雨どいから流れてくる水を導きやすい場所や、庭の中で自然に雨水が集まりやすい場所が候補になります。
雨の日に庭を観察すると、水がどの方向へ流れているのか、水がたまりやすい場所はどこなのかが分かりやすくなります。
ただし、もともと水が長期間たまり続ける場所は、地面の水はけが悪い可能性があります。「水が集まる場所=そのまま雨庭に適している」とは限りません。
建物のすぐ近くは避ける
屋根から流れてくる雨水を利用するからといって、雨どいの真下にそのまま雨庭を作ればよいとは限りません。
建物の基礎付近へ大量の水が浸透すると、住宅に影響する可能性があります。
雨どいから少し離れた場所へ水を導くなど、建物との位置関係を考えて設置しましょう。
住宅の構造や敷地の状態によって適切な距離は異なるため、判断が難しい場合は住宅メーカーや造園・外構の専門業者などに相談すると安心です。
土の水はけを確認する
雨庭では、一時的にたまった水がその後きちんと地面へ浸透することが重要です。
雨がやんでも長時間水が残っている土地では、そのまま雨庭を作ると水が抜けにくくなる可能性があります。
DIYする場合でも、まず小さな穴を掘って水を入れ、どのくらいで水が引くのかを確認しておくと、土の状態を判断する参考になります。
ただし、簡単なテストだけですべての地盤状態を判断できるわけではありません。
大雨のときの水の逃げ道を考える
雨庭には受け止められる雨水の量に限界があります。
大雨が降れば、雨庭がいっぱいになって水があふれることも考えられます。
そこで重要になるのが、雨庭からあふれた水をどこへ逃がすのかという「オーバーフロー」の考え方です。
余った水が住宅や隣地へ流れないよう、安全に排水できる方向をあらかじめ考えておきましょう。
地中にある配管なども確認する
庭の地下には、水道管や排水管、電気関係の設備などが通っている場合があります。
雨庭を作るために地面を掘る際は、地下に何があるのか確認しておくことも大切です。
深く掘る必要がある場合や、地下設備の位置が分からない場合は、無理にDIYせず専門業者へ相談しましょう。
植物を育てやすい環境かも確認する
雨庭は雨水の流れだけでなく、植物を育てる庭でもあります。
日当たりや風通し、周囲の建物や樹木による日陰なども確認しておきましょう。
雨庭だからといって、いつも湿った場所を好む植物だけを植えるわけではありません。
雨が降っていないときには乾燥することもあるため、その場所の水分や日当たりの変化に合った植物を選ぶことが重要です。
雨水の入口、水が浸透する場所、そして大雨時の出口までイメージできれば、雨庭を作る場所が選びやすくなります。
雨庭をDIYするために必要なもの
雨庭は規模によっては自宅でもDIYできます。
特別な材料ばかりが必要というわけではなく、スコップや砂利、土、植物など、ホームセンターで入手できるものを中心に作ることもできます。
ただし、土地の状態や雨水の量によって必要な材料は変わります。ここでは、小規模な雨庭を作る場合の基本的なものを紹介します。
スコップやシャベル
雨庭を作る場所を掘ったり、土や砂利を入れたりするときに使います。
小さな雨庭なら一般的な園芸用スコップでも作業できますが、ある程度の広さがある場合は大きなシャベルがあると作業しやすくなります。
砂利や砕石
雨水を浸透させやすくしたり、水の流れを整えたりするために砂利や砕石を使うことがあります。
雨水の入口付近に石を配置すれば、流れ込む水によって土が削られるのを抑える役割も期待できます。
ただし、砂利を敷けば必ず水はけが良くなるわけではありません。もともとの土壌や雨庭の構造も含めて考える必要があります。
雨庭に適した土
植物を育てながら雨水を浸透させるため、土選びも重要です。
水がまったく抜けない土では雨水が長時間残りやすくなりますが、反対に水が抜けすぎると植物が乾燥しやすくなります。
もともとの土の状態を確認し、必要に応じて植栽用の土や砂などを組み合わせます。
植物
雨庭では、雨が降ったときには一時的に湿り、晴天が続けば乾燥するという環境になることがあります。
そのため、「水辺の植物だから雨庭に向いている」と単純に考えるのではなく、設置場所の日当たりや土壌、水分の変化に耐えられる植物を選ぶことが大切です。
地域の気候に適した植物や、手入れしやすい多年草・宿根草なども候補になります。
植物については後ほど詳しく紹介します。
石やレンガなど
石やレンガは必須ではありませんが、雨庭の縁取りや景観づくりに利用できます。
雨水が流れ込む場所に石を配置したり、雨庭と周囲の庭との境界を分かりやすくしたりすることもできます。
見た目を整えながら、水の流れを邪魔しない配置にするのがポイントです。
雨水を導くための材料
屋根からの雨水を雨庭へ導く場合は、雨どいから水を流すための部材が必要になることがあります。
敷地の条件によっては、溝やパイプなどを利用して雨水を雨庭まで導く方法もあります。
雨水が勢いよく流れ込むと土が削られることがあるため、入口部分に石や砂利を置いて流れを弱める方法もあります。
雨水タンクと組み合わせる方法もある
雨庭は雨水タンクと組み合わせることもできます。
屋根からの雨水をいったん雨水タンクにため、その水を庭の水やりなどに利用する方法です。
タンクで受けきれない雨水を雨庭へ導く仕組みにすれば、「雨水をためて使う」と「地面へ浸透させる」という二つの方法を組み合わせられます。
雨庭の規模や土地の状態によって必要な材料は異なりますが、基本となるのは「雨水を受け止める場所」「水を浸透させる土」「植物」の3つです。
材料をそろえる前に、どこから雨水を取り込み、どこへ浸透させ、あふれた水をどこへ逃がすのかを決めておきましょう。
雨庭の基本的な作り方
雨庭の作り方は、敷地の広さや土壌、集める雨水の量によって異なります。
ここでは、自宅の庭に小規模な雨庭をDIYする場合の基本的な流れを紹介します。

1.雨水の流れを確認する
最初に、雨が降ったときに水がどこから来て、どこへ流れているのかを確認します。
屋根から雨どいを通って流れる水を利用するのか、庭や舗装面を流れる雨水を受け止めるのかによって、雨庭を作る位置も変わります。
できれば実際の雨の日に庭を観察してみると、水の流れが分かりやすくなります。
2.雨庭を作る場所と大きさを決める
雨水の流れが分かったら、雨庭を作る場所を決めます。
建物の基礎や隣地、地下にある配管などにも注意しましょう。
雨庭は大きければよいわけではありません。どのくらいの範囲から雨水を集めるのか、敷地にどの程度のスペースがあるのかを考えて大きさを決めます。
大量の雨水を集める場合や適切な規模が判断できない場合は、専門業者などへの相談も検討しましょう。
3.地面を浅く掘る
場所が決まったら、雨水を一時的に受け止められるよう、周囲より少し低くなる形に地面を掘ります。
雨庭は池を作るわけではないため、単純に深い穴を掘ればよいというものではありません。
雨水が一時的にたまり、その後ゆっくり浸透する浅いくぼみを作るイメージです。
掘る前には、水道管や排水管などがないことも確認しておきます。
4.土の状態を整える
地面を掘ったら、雨水が浸透できる状態か確認します。
必要に応じて土を改良したり、植物を育てるための土を加えたりします。
雨庭では「水をためること」と「水を抜くこと」の両方が重要です。
水はけが悪すぎると長時間水が残り、反対に水が抜けすぎる環境では植物が乾燥しやすくなるため、その土地に合った調整が必要です。
5.雨水の入口を作る
次に、雨水が雨庭へ流れ込む入口を作ります。
雨どいから雨水を導く場合は、溝や配管などを利用する方法があります。
水が勢いよく土へ当たると表面が削られることがあるため、入口付近に砂利や石を置いて水の勢いを弱める方法もあります。
6.大雨のときの水の出口を作る
忘れてはいけないのが、雨庭で受け止めきれなかった水の逃げ道です。
強い雨が続けば、雨庭の容量を超えることがあります。
そのときに水が住宅や隣地へ流れないよう、余った水を安全な方向へ逃がす「オーバーフロー」の経路を考えておきます。
雨水の入口だけでなく、出口まで考えることが雨庭づくりの重要なポイントです。
7.植物を植える
雨庭の形ができたら植物を植えます。
中心部と周辺では、水分の状態が異なることがあります。
水が集まりやすい場所には一時的な湿りに耐えられる植物、周辺の比較的乾きやすい場所には乾燥にも強い植物を選ぶなど、場所によって植え分ける方法があります。
8.雨の日に水の流れを確認する
雨庭が完成したら、実際に雨が降ったときの状態を確認しましょう。
チェックしたいのは、
- 雨水が予定した場所から入っているか
- 水が一か所に偏っていないか
- 雨がやんだ後に水が引いているか
- 土が大きく削られていないか
- 水が住宅や隣地へ流れていないか
- 大雨時の水の逃げ道が機能しているか
といった点です。
問題があれば、石の配置や土の状態、水の入口・出口などを調整します。
雨庭は「作ったら完成」ではなく、実際の雨の流れを見ながら少しずつ調整していくことも大切です。
また、大規模な雨庭や大量の屋根排水を集める場合、傾斜地、排水条件が悪い土地などでは、無理にDIYせず造園・外構などの専門家に相談すると安心です。
雨庭にはどんな植物が向いている?
雨庭では、植物選びも大切なポイントです。
「雨水が集まる場所だから、水辺の植物を植えればよいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、雨庭は池とは違い、常に水があるわけではありません。雨が降った直後は湿っていても、晴天が続けば乾燥することがあります。
そのため、雨庭では設置する場所の水分や日当たりなどに合った植物を選ぶ必要があります。

湿りと乾燥の両方に対応しやすい植物
雨庭の中心部など、水が集まりやすい場所では、一時的に土が湿った状態になることがあります。
一方、雨が降らない日が続けば土が乾燥することもあります。
そのため、一時的な湿りにもある程度の乾燥にも対応できる植物は、雨庭で育てやすい候補になります。
宿根草を取り入れる
雨庭では、毎年植え替えなくても育てられる宿根草を取り入れる方法もあります。
宿根草とは、冬などに地上部が枯れても根が残り、翌年再び芽を出す植物のことです。
うまく組み合わせれば、植え替えの手間を減らしながら、季節ごとの花や葉の変化を楽しめます。
地域の気候に合った植物を選ぶ
植物を選ぶときは、「雨庭向け」と書かれているかどうかだけでなく、その地域の気候に合っているかも確認しましょう。
暑さや寒さ、降水量などは地域によって異なります。
その土地にもともと生育している在来植物などを取り入れることも、生き物が訪れやすい環境づくりにつながります。
雨庭の中でも場所によって植え分ける
雨庭の中は、すべて同じ環境とは限りません。
雨水が集まりやすい中心部は湿りやすく、少し高くなった周辺部は乾燥しやすくなります。
そのため、
- 中心部:一時的な湿りに耐えやすい植物
- 中間部:湿りと乾燥の両方に対応しやすい植物
- 周辺部:比較的乾燥に強い植物
というように植え分ける方法があります。
雨庭に高低差をつける場合は、このような水分の違いを利用すると植物を選びやすくなります。
手入れのしやすさも大切
見た目だけで植物を選ぶと、成長した後の管理が大変になることがあります。
大きくなりすぎないか、剪定が頻繁に必要ではないか、周囲へ広がりすぎないかなども確認しておきましょう。
特に自宅でDIYする小さな雨庭では、丈夫で手入れしやすい植物を中心にすると管理しやすくなります。
また、外来植物の中には地域の生態系へ影響を与えるものもあるため、植える植物の性質を確認することも大切です。
「水が好きな植物」だけで選ばない
雨庭の植物選びで覚えておきたいのは、「雨庭=いつも湿っている場所」ではないということです。
雨の直後と晴天が続いたときでは、土の状態が大きく変わることがあります。
植物の見た目だけでなく、
「日当たり・土壌・湿りやすさ・乾燥しやすさ・地域の気候」
を確認しながら選ぶと、長く楽しめる雨庭にしやすくなります。
カインズでも雨庭を作れる?
雨庭について検索すると、「カインズ」というキーワードが出てくることがあります。
実はカインズでは、雨庭に必要な資材を扱うだけでなく、実際に店舗へ雨庭を設置し、家庭での雨庭づくりも紹介しています。
カインズには雨庭のモデル施設がある
カインズは東京都都市整備局と協定を結び、2025年12月に東京都内の「青梅インター店」と「昭島店」に雨庭のモデル施設を設置しました。
これは、雨水の流出を抑えるグリーンインフラの取り組みの一つです。
店舗を訪れた人が実際の雨庭を見ながら、どのような仕組みなのかを知ることができるようになっています。
カインズとしては初めての雨庭設置プロジェクトです。
カインズでは家庭での雨庭DIYも紹介
カインズが運営するメディア「となりのカインズさん」では、2026年4月に「自分らしい雨庭DIY」として、家庭で実際に雨庭を作る様子も紹介されています。
ホームセンターで購入できる身近な資材を使い、庭を掘って砕石などを入れ、植物を植えるという雨庭づくりです。
専門的な公共施設だけでなく、一般家庭でも取り組める雨庭が紹介されている点は興味深いところです。
雨庭に必要な材料をカインズでそろえることもできる
カインズでは、雨庭づくりに利用できる雨水タンク、砕石、土、植物などを取り扱っています。
そのため、自宅で小さな雨庭をDIYする場合には、必要な材料をホームセンターでそろえることもできます。
ただし、「雨庭セット」のような商品を購入すれば、どの家でもそのまま作れるというものではありません。
雨庭の大きさや必要な材料は、庭の広さ、土の水はけ、屋根から流れてくる雨水の量などによって変わります。
カインズの雨庭はDIYの参考にもなる
雨庭という言葉を初めて聞いた方にとっては、文章だけでは完成した姿をイメージしにくいかもしれません。
その点、実際に作られた雨庭を見ると、
「どのくらい地面を低くするのか」
「砂利や石をどのように使うのか」
「どんな植物を組み合わせるのか」
といった点をイメージしやすくなります。
自宅でDIYする場合は、カインズなどが公開している実例を参考にしながら、自宅の土地や雨水の流れに合わせて計画するとよいでしょう。
ただし、大量の雨水を集める場合や水はけの悪い土地、住宅の基礎への影響が心配な場合などは、DIYだけで判断せず専門業者へ相談することも大切です。
実際に家庭で雨庭を作る様子や必要な材料を詳しく知りたい方は、カインズが紹介している「自分らしい雨庭DIY」も参考になります。
小さな庭でも雨庭は作れる?
「雨庭を作るには、広い庭が必要なのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、雨庭は必ずしも大きなものである必要はありません。
敷地の条件が合えば、住宅の庭の一角などを利用して、小さな雨庭を作ることもできます。
庭の一角を雨庭にする
庭全体を作り直さなくても、一部分を周囲より少し低くして雨水を受け止める場所にする方法があります。
たとえば、雨どいから流れてくる雨水の一部を庭の一角へ導き、植物を植えた浅いくぼみで受け止めます。
雨水をすべて雨庭へ集めるのではなく、一部だけを受け止める小規模な雨庭から始める方法もあります。
花壇を雨庭のように利用する方法もある
既存の花壇の位置や構造によっては、雨水を受け止められるように工夫することもできます。
ただし、一般的な花壇は植物を育てることを目的に作られているため、そのまま雨水を大量に流し込めばよいわけではありません。
土の水はけや植物の種類、大雨時の水の逃げ道などを確認しながら、雨庭として機能するように整える必要があります。
雨水タンクと組み合わせる
雨庭を作れるスペースが限られている場合は、雨水タンクと組み合わせる方法も考えられます。
屋根に降った雨をまず雨水タンクにため、庭の水やりなどに利用します。
タンクで受け止めきれない雨水の一部を雨庭へ導けば、小さなスペースでも雨水を段階的に受け止める仕組みを作れます。
小さくても「入口・浸透・出口」が大切
雨庭の規模が小さくても、基本的な考え方は大きな雨庭と同じです。
「雨水をどこから入れるのか」
「どこで一時的に受け止めて浸透させるのか」
「受け止めきれない水をどこへ逃がすのか」
という3つを考えます。
特に狭い庭では、住宅や隣地との距離が近いため、大雨時にあふれた水の行き先には注意が必要です。
最初は小さな雨庭から始める方法も
初めてDIYする場合は、いきなり庭を大きく掘り返すのではなく、小さな範囲から始める方法もあります。
実際に雨が降ったときの水の流れや、水が引くまでの様子、植物の育ち方などを確認しながら調整できます。
雨庭で大切なのは、広さそのものではなく、その場所に合った方法で雨水を受け止め、無理なく地面へ浸透させることです。
小さな庭でも条件が合えば、ガーデニングを楽しみながら雨水を活用する雨庭づくりに取り組めます。
雨庭を作るときに注意したいこと
雨庭は自宅でもDIYできますが、雨水を集める場所だからこそ、普通の花壇づくりとは違った注意点があります。
実際に作り始める前に、次のポイントを確認しておきましょう。
雨水を集めすぎない
屋根には、想像以上の量の雨が降ります。
特に強い雨が降ったときは、雨どいから大量の水が流れてくることがあります。
小さな雨庭へ屋根全体の雨水を集中させると、受け止めきれずにあふれる可能性があります。
最初は雨水の一部だけを雨庭へ導くなど、雨庭の大きさに合った水量を考えることが大切です。
雨がやんだ後の状態を確認する
雨庭は、一時的に雨水をためた後、地面へ浸透させる仕組みです。
雨がやんだ後も長時間にわたって水が残っている場合は、土の水はけや雨庭の構造に問題がある可能性があります。
完成後は晴れた日の見た目だけでなく、雨が降った後の状態も確認しましょう。
隣の敷地へ水を流さない
雨庭からあふれた水が隣の敷地へ流れるような構造は避ける必要があります。
特に住宅が密集している場所では、わずかな高低差によって予想していなかった方向へ水が流れることがあります。
雨庭を作る前に、敷地全体の傾斜や排水方向を確認しておきましょう。
雨どいを変更するときは慎重に
雨どいから雨庭へ水を導く方法もありますが、既存の排水経路を大きく変更すると、想定していなかった場所に水が集まる可能性があります。
雨どいの切断や配管の変更などを行う場合は、住宅の排水設備への影響も考える必要があります。
判断が難しい場合は、住宅メーカーや外構・造園などの専門業者に相談しましょう。
地域のルールや助成制度も確認する
雨水の処理方法については、自治体によってルールが設けられている場合があります。
また、自治体によっては雨水タンクや雨水浸透施設などの設置に助成制度を設けていることもあります。
雨庭そのものが助成対象でなくても、組み合わせて利用する雨水設備が対象になる可能性があります。
DIYを始める前に、住んでいる自治体の公式サイトで確認してみるとよいでしょう。
難しい場合は無理にDIYしない
小規模な雨庭ならDIYを楽しむこともできますが、すべての土地がDIYに向いているわけではありません。
水はけが極端に悪い、土地の傾斜が大きい、大量の雨水を集めたい、建物との距離が十分に取れないといった場合は、専門的な判断が必要になることがあります。
雨庭は見た目だけでなく、雨水を安全に受け止めることが重要です。
「どこから水を入れ、どこへ浸透させ、あふれた水をどこへ逃がすのか」
この3点を確認してから作り始めると、失敗を防ぎやすくなります。
雨庭についてよくある質問
最後に、雨庭についてよくある疑問をまとめます。
雨庭の読み方は?
雨庭は「あめにわ」と読みます。
英語では「Rain Garden(レインガーデン)」と呼ばれます。
雨水を一時的に受け止め、地面へゆっくり浸透させるように作られた庭のことです。
雨庭と普通の庭は何が違う?
普通の庭は、植物を育てたり景観を楽しんだりすることが主な目的です。
雨庭にはそれに加えて、雨水を一時的に受け止めて地面へ浸透させる役割があります。
植物や石を楽しみながら、雨水対策にも利用できるところが特徴です。
雨庭とビオトープは同じ?
同じものではありません。
雨庭は雨水の貯留や浸透を主な目的とするのに対し、ビオトープは生き物が暮らせる環境を作ることを主な目的としています。
ただし、雨庭にさまざまな植物を植えることで、昆虫や鳥などが訪れ、ビオトープのような役割を持つこともあります。
雨庭を作ると蚊が増える?
適切に作られた雨庭は、池のように常に水をためておくものではありません。
雨がやんだ後は、水が地面へ浸透していくことが基本です。
ただし、水はけが悪く水が長期間残る状態になれば、蚊などが発生しやすくなる可能性があります。水がなかなか引かない場合は、土や排水方法を見直しましょう。
水はけの悪い庭でも雨庭は作れる?
水はけが悪い土地では、慎重な検討が必要です。
雨庭は水を集めるだけでなく、その水を地面へ浸透させる仕組みだからです。
土壌改良や排水方法の検討が必要になる場合もあるため、水が長時間たまり続ける土地では専門業者への相談も検討しましょう。
雨庭はDIYできる?
小規模な雨庭であれば、自宅でDIYすることもできます。
スコップ、土、砂利・砕石、植物など、ホームセンターで購入できる材料を使って作ることも可能です。
ただし、雨水の入口だけでなく、地面への浸透や大雨時の水の逃げ道まで考えて作る必要があります。
カインズで雨庭の材料はそろえられる?
カインズでは、雨庭づくりに利用できる砕石、土、植物、雨水タンクなどが販売されています。
また、カインズは店舗にモデル雨庭を設置し、家庭で雨庭をDIYする事例も紹介しています。
ただし、必要な材料や量は土地の状態や雨庭の大きさによって異なるため、自宅の条件を確認してからそろえましょう。
雨庭は大雨や洪水を防げる?
雨庭には、降った雨を一時的に受け止め、雨水が一気に流れ出すのを抑える効果が期待できます。
ただし、雨庭だけで大雨による浸水や洪水を防げるわけではありません。
下水道や河川、雨水貯留施設などと組み合わせながら、地域のさまざまな場所で雨水を受け止めるグリーンインフラの一つとして考えることが大切です。
まとめ|雨庭は雨水対策と庭づくりを両立できる
雨庭(あめにわ)は、降った雨を一時的に受け止め、地面へゆっくり浸透させるように作られた庭です。
自然が持つ力を防災や街づくりに活用する「グリーンインフラ」の一つとして注目されています。
雨庭には、雨水が一気に流れ出すのを抑えるだけでなく、植物を育てたり、生き物が訪れる環境を作ったり、庭や街の景観を良くしたりする効果も期待できます。
京都市では庭園文化や造園技術を生かした雨庭が整備され、カインズでは家庭で取り組める雨庭DIYも紹介されています。
小規模なものであれば自宅でDIYすることもできますが、大切なのは「雨水をどこから入れるか」「どこへ浸透させるか」「あふれた水をどこへ逃がすか」を考えることです。
また、雨庭は池やビオトープと同じものではなく、基本的には雨水をため続ける場所ではありません。
庭づくりを楽しみながら雨水について考えられるのも、雨庭の魅力です。
まずは雨の日に自宅の庭を眺めて、「雨水はどこから来て、どこへ流れているのだろう?」と確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。