サイヤング賞とは?大谷翔平や山本由伸も狙う投手最高の賞

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メジャーリーグのニュースを見ていると、「サイヤング賞候補」「サイヤング賞争い」という言葉を目にすることがあります。

野球に詳しい人ならおなじみの賞ですが、あらためて「サイヤング賞とは何か」と聞かれると、少し説明しにくいかもしれません。

簡単にいうと、サイヤング賞はMLBでその年に最も優れた投手に贈られる賞です。

投手にとっては最高クラスの栄誉であり、日本のプロ野球でいえば沢村賞に近い存在といえます。

近年は大谷翔平選手、ダルビッシュ有投手、山本由伸投手など、日本人選手の活躍によって、日本でもサイヤング賞への関心が高まっています。

この記事では、サイヤング賞の意味や由来、選考基準、日本人選手との関係、そして日本の沢村賞との違いまで、初心者にもわかりやすく解説します。

目次

サイヤング賞とは?

MLBで最も優れた投手に贈られる賞

サイヤング賞とは、アメリカのメジャーリーグ、MLBで毎年最も優れた投手に贈られる賞です。

現在は、アメリカンリーグとナショナルリーグからそれぞれ1人ずつ選ばれます。

つまり、毎年2人の投手がサイヤング賞を受賞することになります。

日本の野球ファンにとっては、「メジャーリーグ版の沢村賞」と考えるとイメージしやすいかもしれません。

ただし、後ほど説明するように、サイヤング賞と沢村賞では選考方法や重視されるポイントに違いがあります。

名前の由来は伝説の投手サイ・ヤング

サイヤング賞の名前は、メジャーリーグの伝説的投手「サイ・ヤング」に由来します。

サイ・ヤングは通算511勝を記録した投手で、これはメジャーリーグ史上最多勝利数です。

現代の野球では投手の分業制が進み、先発投手が昔ほど多くの勝ち星を積み重ねることは難しくなっています。

そのため、通算511勝という記録は、今後も破られる可能性が非常に低い大記録といわれています。

そんな偉大な投手の名前を冠した賞だからこそ、サイヤング賞は投手にとって特別な意味を持っています。

サイヤング賞はいつから始まった?

1956年に創設された賞

サイヤング賞は1956年に創設されました。

最初はメジャーリーグ全体で1人だけが選ばれる賞でした。

しかし、1967年以降はアメリカンリーグとナショナルリーグから、それぞれ1人ずつ選ばれる現在の形になっています。

MVPとは別の投手専門賞

MLBにはMVPという賞もあります。

MVPは野手も投手も対象になる賞ですが、サイヤング賞は投手だけを対象にした賞です。

そのため、投手にとっては「サイヤング賞を取れるかどうか」が大きな評価基準になります。

もちろん、投手がMVPとサイヤング賞を同時に受賞することもあります。

ただし、MVPはチーム全体への影響力や打撃成績なども含めて評価されるため、投手専門のサイヤング賞とは意味合いが少し異なります。

サイヤング賞の選考基準

記者投票で決まる

サイヤング賞は、全米野球記者協会の投票によって決まります。

記者が各リーグの投手を順位づけして投票し、その結果をポイント化して受賞者が決まります。

つまり、機械的に「この数字をクリアしたら受賞」という賞ではありません。

明確な基準はない

サイヤング賞には、沢村賞のような明確な参考基準はありません。

たとえば、

「15勝以上」
「防御率2点台以下」
「200イニング以上」

といった公式の条件が決められているわけではありません。

記者がシーズン全体の成績を見て、総合的に判断します。

主に評価される成績

サイヤング賞の選考で重視されやすい成績には、次のようなものがあります。

防御率

防御率は、投手がどれだけ点を取られなかったかを示す数字です。

数字が低いほど優秀とされます。

サイヤング賞争いでは、特に重要な指標のひとつです。

勝利数

昔は勝利数がかなり重視されていました。

しかし、現在は勝ち星だけで投手を評価する考え方は少しずつ変わっています。

なぜなら、投手がどれだけ好投しても、味方打線の援護がなければ勝ち投手になれないからです。

そのため、勝利数は今でも大事ですが、それだけで決まるわけではありません。

投球回数

先発投手の場合、どれだけ長いイニングを投げたかも評価されます。

シーズンを通して安定してローテーションを守り、多くのイニングを投げる投手は高く評価されます。

奪三振数

三振を多く取れる投手は、相手打者を力で抑えられる投手として評価されやすくなります。

特にメジャーリーグでは、奪三振能力は非常に重要です。

WHIP

WHIPとは、1イニングあたりに何人の走者を出したかを示す指標です。

ヒットや四球で走者を出さない投手ほど、WHIPは低くなります。

防御率とあわせて、投手の安定感を見るうえでよく使われます。

WARなどの新しい指標

近年のMLBでは、WARなどのセイバーメトリクスも重視されるようになっています。

WARは、その選手がチームにどれだけ勝利をもたらしたかを示す総合指標です。

昔ながらの勝利数や防御率だけでなく、より多角的に投手を評価する流れが強まっています。

近年のMLBでは、防御率や勝利数だけでなく、WARやFIPなどのセイバーメトリクスも重視される傾向があります。特にサイヤング賞では「どれだけチームに貢献したか」「投手本来の能力はどれくらいか」を示す指標が評価材料になることがあります。

セイバーメトリクス(Sabermetrics)とは、野球選手やチームの能力を、統計データを使って客観的に分析する考え方のことです。

簡単に言うと、「勝利数や打率だけではわからない選手の本当の価値を数字で評価しよう」

という分析手法です。

近年のMLBでは、サイヤング賞やMVPの選考でもセイバーメトリクスの指標が重視されるようになっています。

サイヤング賞はポストシーズンの成績も入る?

基本的にはレギュラーシーズンの成績で決まる

サイヤング賞は、基本的にレギュラーシーズンの成績を対象に選ばれます。

プレーオフやワールドシリーズでの活躍は、選考の対象にはなりません。

そのため、ポストシーズンでどれだけ素晴らしい投球をしても、サイヤング賞の投票には直接反映されないと考えてよいでしょう。

ワールドシリーズMVPとは別の賞

ポストシーズンで大活躍した投手は、ワールドシリーズMVPなどで評価されることがあります。

サイヤング賞はあくまでレギュラーシーズンの投手成績を評価する賞です。

ここを混同しないようにすると、ニュースも理解しやすくなります。

大谷翔平とサイヤング賞

二刀流でも投手として評価される

大谷翔平選手は、打者としても投手としても活躍する二刀流の選手です。

そのため、MVP争いでは打撃成績と投手成績の両方が大きな評価対象になります。

一方で、サイヤング賞は投手としての成績だけが評価対象です。

つまり、大谷選手がサイヤング賞を受賞するには、投手としてリーグ最高クラスの成績を残す必要があります。

受賞の可能性はある?

大谷選手が投手としてフルシーズン活躍できれば、サイヤング賞の候補に入る可能性は十分あります。

実際に、過去には投手として高い評価を受け、サイヤング賞投票で名前が挙がったこともあります。

ただし、二刀流である以上、登板間隔や投球回数が専門の先発投手より少なくなる場合があります。

サイヤング賞では、投球内容だけでなく、シーズンを通した登板数や投球回数も重要です。

そのため、大谷選手がサイヤング賞を狙うには、健康にシーズンを投げ抜くことが大きなポイントになります。

MVPとサイヤング賞の違いがポイント

大谷選手の場合、MVPでは二刀流の価値が非常に高く評価されます。

しかし、サイヤング賞では打撃成績は基本的に関係ありません。

ここが大谷選手を見るうえで面白いところです。

「打ってすごい」ではなく、「投手としてリーグ最高かどうか」がサイヤング賞の判断基準になります。

ダルビッシュ有とサイヤング賞

日本人投手で最も近づいた一人

ダルビッシュ有投手は、日本人投手の中でもサイヤング賞に最も近づいた選手の一人です。

メジャー移籍後、圧倒的な奪三振能力と多彩な変化球で長く活躍してきました。

特にスライダー、カットボール、ツーシーム、カーブなど、多くの球種を操る投球スタイルは、メジャーでも高く評価されています。

2020年はサイヤング賞投票で上位に

ダルビッシュ投手が特にサイヤング賞に近づいたのは2020年です。

この年は短縮シーズンでしたが、非常に安定した成績を残し、ナショナルリーグのサイヤング賞投票で上位に入りました。

日本人投手がメジャーでサイヤング賞を争う存在になったという意味で、大きな出来事でした。

受賞はしていないが評価は高い

ダルビッシュ投手はサイヤング賞を受賞していません。

しかし、長年にわたってメジャーの先発ローテーションを守り続けてきた実績は、日本人投手の中でも特別なものです。

サイヤング賞を取ったかどうかだけでなく、メジャーで長く一線級として活躍していること自体が非常に大きな価値といえます。

山本由伸とサイヤング賞

日本で圧倒的な実績を残した投手

山本由伸投手は、日本プロ野球で圧倒的な成績を残してメジャーリーグへ移籍しました。

日本では沢村賞を複数回受賞し、まさに日本球界を代表する投手でした。

速球、変化球、制球力、安定感のすべてが高く、メジャーでも大きな期待を集めています。

メジャーでもサイヤング賞候補になれる存在

山本投手は、メジャーでもサイヤング賞候補になれる力を持った投手です。

ただし、サイヤング賞を受賞するには、1年を通して安定した成績を残す必要があります。

特に重要なのは、次のような点です。

ローテーションを守れるか

メジャーでは移動距離も長く、登板間隔や相手打者のレベルも日本とは違います。

シーズンを通して先発ローテーションを守れるかどうかは、大きな評価ポイントです。

投球回数を積み重ねられるか

どれだけ防御率が良くても、投球回数が少ないとサイヤング賞争いでは不利になる場合があります。

先発投手として多くのイニングを投げ、チームを支えることが求められます。

メジャーの打者に対応できるか

メジャーの打者はパワーがあり、失投を逃さない選手が多くいます。

山本投手の制球力や変化球がメジャーでどこまで通用するかは、サイヤング賞を狙ううえで重要です。

日本人でサイヤング賞を受賞した選手はいる?

まだ日本人受賞者はいない

現時点で、日本人選手がサイヤング賞を受賞した例はありません。

しかし、候補に入ったり、投票で上位に入ったりした選手はいます。

ダルビッシュ有投手、大谷翔平選手、山本由伸投手などは、日本人初受賞への期待を抱かせる存在です。

日本人初受賞の可能性は高まっている

昔に比べると、日本人投手がメジャーで活躍することは珍しくなくなりました。

野茂英雄投手、松坂大輔投手、黒田博樹投手、田中将大投手、ダルビッシュ有投手、大谷翔平選手、山本由伸投手など、多くの日本人投手がメジャーで存在感を示してきました。

今後、日本人初のサイヤング賞受賞者が誕生する可能性は十分あります。

大谷翔平がサイヤング賞を狙う上での課題

大谷翔平選手がサイヤング賞を受賞する可能性は十分あります。

実際に投手として高い評価を受けたシーズンもあり、投球内容だけを見れば候補になる実力を持っています。

ただし、サイヤング賞はシーズンを通じてどれだけチームに貢献したかも重視されます。

二刀流の大谷選手は、打者として毎試合出場しながら先発登板を行うため、一般的な先発投手より登板間隔が長くなることがあります。

そのため、専業投手と比べると総投球回数や登板数で不利になる場合があります。

近年のサイヤング賞では防御率や奪三振率、WARなども重視されるため、単純に投球回数だけで評価が決まるわけではありません。

しかし、受賞を目指すにはシーズンを通して健康を維持し、多くのイニングを投げ続けることが重要なポイントになるでしょう。

サイヤング賞と沢村賞の違い

沢村賞とは?

沢村賞は、日本プロ野球で最も優れた先発完投型の投手に贈られる賞です。

正式には「沢村栄治賞」と呼ばれ、戦前の名投手・沢村栄治にちなんでいます。

日本では、投手にとって非常に名誉ある賞です。

サイヤング賞と沢村賞の比較

サイヤング賞と沢村賞は、どちらも優れた投手に贈られる賞です。

しかし、選考方法や考え方には違いがあります。

項目サイヤング賞沢村賞
対象MLBの投手NPBの投手
選考方法記者投票選考委員会による選考
受賞人数ア・リーグ、ナ・リーグ各1人原則1人
明確な基準固定基準はない参考基準がある
重視される傾向総合的な投手成績先発完投型の投手像
ポストシーズン基本的に対象外基本的にレギュラーシーズン

沢村賞には参考基準がある

沢村賞には、選考の目安となる参考基準があります。

代表的な基準は次の7つです。

25試合以上登板

先発投手として、シーズンを通して投げ続けたかを見ます。

10完投以上

沢村賞は、昔ながらの先発完投型投手を理想としています。

そのため、完投数が基準に含まれています。

15勝以上

チームの勝利にどれだけ貢献したかを見る基準です。

勝率6割以上

ただ勝利数が多いだけでなく、安定して勝てているかも評価されます。

200イニング以上

多くのイニングを投げ、チームを支えたかを示します。

150奪三振以上

打者を力で抑える能力も評価されます。

防御率2.50以下

失点をどれだけ防いだかを見る重要な基準です。

ただし、これらの基準をすべて満たさなければ受賞できないわけではありません。

あくまで選考の参考基準です。

サイヤング賞と沢村賞はどちらが上?

単純に上下は決められない

サイヤング賞と沢村賞は、対象となるリーグが違います。

サイヤング賞はMLBの賞であり、沢村賞は日本プロ野球の賞です。

そのため、単純にどちらが上とは言い切れません。

ただし、世界最高峰のリーグとされるMLBで最優秀投手に選ばれるサイヤング賞は、国際的な知名度が非常に高い賞です。

沢村賞は日本独自の価値がある

一方で、沢村賞には日本野球ならではの価値があります。

特に「先発完投型の本格派投手」を評価する色合いが強く、日本の投手文化を反映した賞といえます。

山本由伸投手のように、沢村賞を受賞した投手がメジャーでサイヤング賞を狙う流れは、日本の野球ファンにとって非常に楽しみなポイントです。

サイヤング賞を取るにはどんな成績が必要?

防御率トップクラス

まず、防御率は非常に重要です。

リーグトップ、またはそれに近い成績を残すことが求められます。

多くのイニングを投げる

サイヤング賞は、短期間だけ良い投球をした投手よりも、シーズンを通して活躍した投手が評価されます。

先発投手なら、ローテーションを守り、多くのイニングを投げることが大切です。

奪三振能力が高い

奪三振が多い投手は、支配力のある投手として評価されます。

特にメジャーでは、三振を取れる投手は強く評価される傾向があります。

チームの勝利に貢献する

勝利数だけで決まるわけではありませんが、チームを勝たせる投球ができるかは大切です。

接戦で粘れる投手、連敗を止められる投手、エースとして信頼される投手は高く評価されます。

サイヤング賞のニュースを見る時のポイント

勝ち星だけで判断しない

サイヤング賞争いを見るときは、勝ち星だけで判断しないことが大切です。

たとえば、10勝台前半でも防御率や奪三振、WARが非常に優れていれば、受賞する可能性があります。

逆に、勝ち星が多くても防御率や投球内容が物足りなければ、評価が伸びないこともあります。

投球回数を見る

どれだけ長く投げたかも重要です。

防御率が良くても投球回数が少ない場合、他の投手と比べて評価が分かれることがあります。

リーグ内での順位を見る

サイヤング賞は、その年のリーグ内での比較です。

絶対的な数字だけでなく、同じリーグの他の投手と比べてどれだけ優れているかがポイントになります。

よくある質問

サイヤング賞は毎年何人選ばれる?

現在は、アメリカンリーグとナショナルリーグから1人ずつ、合計2人が選ばれます。

サイヤング賞は日本人も受賞できる?

もちろん受賞できます。

国籍による制限はありません。

日本人投手がMLBで最高の成績を残せば、サイヤング賞を受賞することは可能です。

大谷翔平はサイヤング賞を取れる?

投手としてフルシーズン活躍し、リーグ最高クラスの成績を残せば可能性はあります。

ただし、サイヤング賞では打撃成績は基本的に評価対象外です。

ダルビッシュ有はサイヤング賞を受賞した?

受賞はしていません。

ただし、投票で上位に入ったことがあり、日本人投手の中でもサイヤング賞にかなり近づいた選手の一人です。

山本由伸はサイヤング賞候補になれる?

十分に可能性があります。

日本での実績は申し分なく、メジャーでもシーズンを通して安定した成績を残せば、サイヤング賞候補になる力を持っています。

サイヤング賞と沢村賞は同じ意味?

似ていますが、同じではありません。

サイヤング賞はMLBの最優秀投手賞、沢村賞は日本プロ野球の優れた先発投手に贈られる賞です。

選考方法や重視されるポイントにも違いがあります。

まとめ

サイヤング賞は、MLBでその年に最も優れた投手に贈られる最高クラスの賞です。

名前の由来は、通算511勝を記録した伝説の投手サイ・ヤングです。

選考は記者投票によって行われ、防御率、勝利数、投球回数、奪三振、WHIP、WARなどを総合的に見て判断されます。

日本の沢村賞と似た存在ではありますが、沢村賞には参考基準があり、サイヤング賞には明確な固定基準がないという違いがあります。

日本人では、ダルビッシュ有投手が受賞に近づいた実績があり、大谷翔平選手や山本由伸投手にも将来的な期待があります。

まだ日本人のサイヤング賞受賞者はいませんが、近年の日本人投手の活躍を見ると、その日が来る可能性は十分あります。

メジャーリーグを見る楽しみのひとつとして、サイヤング賞争いにも注目してみてはいかがでしょうか。

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