
ニュースで「原油価格は1バレル◯ドル」と聞いても、「そもそもバレルって何?」「なぜリットルではなくバレルなの?」と疑問に思う人は多いのではないでしょうか。
バレルは、もともと「樽」を意味する言葉ですが、今では原油取引で使われる代表的な単位として定着しています。普段の生活ではあまり使わない単位なので、意味や歴史がわかりにくく感じやすいところです。
この記事では、バレル単位の意味や1バレルが何リットルなのかをはじめ、なぜ原油で使われるのか、語源や歴史、bblという表記の意味まで、できるだけわかりやすく整理して解説します。ニュースで見かける原油価格の理解にもつながるよう、基本から順番に見ていきましょう。
バレル単位とは?意味・リットル換算・bbl表記を簡単に解説
バレルとは液体の量を表す単位
バレルとは、液体の量を表す単位のひとつです。英語の「barrel」が語源で、もともとは「樽」を意味する言葉でした。
昔は液体を樽に入れて運んだり保管したりすることが多く、その樽の大きさが量の目安として使われるようになりました。そこから、樽そのものを指す言葉が、やがて容量の単位としても使われるようになったのです。
現在では、特に原油の取引や価格表示で「バレル」という単位がよく使われています。日本では日常生活で耳にする機会は多くありませんが、エネルギーや経済のニュースでは定番の表現といえます。
原油で使う1バレルは約159リットル
原油の世界で使われる1バレルは、米国の42ガロンを基準としています。
1バレルの換算
・1バレル=42米ガロン
・1米ガロン=約3.785リットル
・1バレル=約158.987リットル
・一般的には約159リットルと考えればOK
つまり、ニュースで「原油価格が1バレル70ドル」とあれば、約159リットル分の原油が70ドルという意味になります。
bblという表記の意味
原油関連のニュースやデータを見ると、「barrel」ではなく「bbl」と書かれていることがあります。これは、バレルを表す略記として使われているものです。
見慣れないと「なぜbが2つあるのか」と思うかもしれませんが、これには諸説あります。一般的には、略記の「bl」だけでは紛らわしいため、区別しやすくするためにbを重ねて「bbl」になったと説明されることが多いです。なお、初期の石油業界で使われた青い樽(blue barrels)に由来するという説も知られていますが、由来はひとつに断定されていません。
なぜ原油はバレル単位で数えるのか
樽で運んでいた歴史が背景にある
原油がバレル単位で数えられる背景には、液体を樽で運んでいた歴史があります。
石油産業が今ほど発達していなかった時代には、採れた石油を樽に詰めて保管したり、輸送したりしていました。今のように大規模な設備が整っていない時代には、樽はとても実用的な容器だったのです。
取引や価格比較で統一しやすい
原油は世界中で取引される商品です。そのため、国や企業ごとに違う単位を使っていては、価格や量を比較しにくくなってしまいます。
バレル表記が便利な理由
・世界で共通の基準として使いやすい
・価格比較がしやすい
・数量管理がしやすい
・ニュースでも伝わりやすい
「1バレルあたりいくら」と表せば、どこの市場でも比較しやすくなります。
現在も国際的な基準として使われている
今の原油輸送は、昔のように樽そのもので運んでいるわけではありません。大型タンカーやパイプライン、巨大な貯蔵タンクが使われています。
それでもバレルという単位が残っているのは、長年の取引慣行として定着しているからです。今では「実際の樽の数」というより、「原油取引の世界で共通に使われる基準の単位」と考えるとわかりやすいです。
バレル単位の語源と歴史
barrelは英語で樽を意味する
バレルの語源は、英語の「barrel」です。意味はそのまま「樽」です。
樽は昔から、酒や油、穀物など、さまざまなものを入れて運ぶための容器として使われてきました。こうして、もともとは容器の名前だった言葉が、「その容器に入る量」という意味も持つようになったのです。
アメリカの石油産業で標準化が進んだ
石油産業が大きく発展したのは19世紀のアメリカでした。この時代、石油を商品として広く流通させるには、量の基準をそろえる必要がありました。
もし地域ごとに違う大きさの樽を使っていたら、「同じ1樽」と言っても量が違ってしまいます。それでは売買のたびに混乱が起こります。そこで、石油産業の中で一定の基準が求められるようになりました。
1バレル=42ガロンが定着した理由
1バレルが42ガロンになった理由には歴史的な背景があります。昔のアメリカでは、樽の大きさは必ずしもひとつではなく、用途によってさまざまでした。
42ガロンが定着した背景
・樽の大きさが地域や用途でばらついていた
・石油取引では統一基準が必要だった
・42ガロンが実用上ちょうどよい量だった
・その基準が業界で広く使われるようになった
こうして石油業界で42ガロンの基準が広まり、今でも原油の1バレルは約159リットルとして使われています。
バレルとガロン・リットルの違い
1バレル・1ガロン・1リットルの関係
バレル、ガロン、リットルは、すべて液体の量を表す単位です。ただし、使われる場面や基準が異なります。
関係を簡単に整理すると
・1バレル=42米ガロン
・1米ガロン=約3.785リットル
・1バレル=約159リットル
こうして見ると、バレルはガロンをもとにした、より大きな単位だと理解しやすいです。
米国ガロンと英ガロンの違い
少しややこしいのが、ガロンには米国ガロンと英ガロンがあることです。
・米国ガロン=約3.785リットル
・英ガロン=約4.546リットル
同じ「ガロン」という名前でも量が違うため、混同しないよう注意が必要です。原油のバレルで使われる42ガロンは、米国ガロンが基準です。
日本でもバレル表記が使われる理由
日本はメートル法を使う国なので、本来ならリットルのほうがなじみがあります。それでも原油の話になるとバレル表記が使われるのは、国際取引の基準に合わせるためです。
海外のニュースや市場価格、統計データの多くがバレル基準で示されているため、日本国内の報道や解説でも、原油に関してはバレルという単位がそのまま使われることが多いのです。
ニュースで見る原油1バレル◯ドルとは?
原油価格は1バレルあたりで表示される
ニュースで「原油価格が上がった」「WTIが1バレル◯ドルを超えた」といった表現が出てくるのは、原油価格が基本的に1バレルあたりで表示されるからです。
つまり「1バレル70ドル」とは、約159リットル分の原油の価格が70ドルという意味です。
WTIやBrentとは何か
原油価格のニュースでは、WTIやBrentという言葉もよく出てきます。これらは原油の代表的な価格指標です。
ざっくりした違い
・WTI=主にアメリカ市場で重視される指標
・Brent=国際市場で広く参考にされる指標
細かな違いまで覚えなくても、「原油価格の目安には代表的な指標がある」と知っておけば十分です。
ニュースの数字を見るときのポイント
ニュースで原油価格を見るときは、次の点を意識すると理解しやすくなります。
チェックしたいポイント
・1バレルあたりの価格であること
・バレルは約159リットルであること
・WTIやBrentなど、どの指標かを見ること
この3つがわかっていれば、「原油価格が上がった」「下がった」というニュースも意味を持って読みやすくなります。
バレル単位でよくある疑問
1バレルは何リットル?
1バレルは約159リットルです。正確には42米ガロンで、リットル換算では約158.987リットルになります。
なぜ原油だけバレルの印象が強いの?
バレルという言葉自体は、もともと樽に由来する一般的な言葉です。ただ、日本では日常生活の中でこの単位を使うことがほとんどありません。
一方で、原油価格のニュースでは頻繁に登場するため、「バレル=原油の単位」という印象が強くなりやすいのです。
bblは何の略?
bblは、石油業界で使われるバレルの略記です。由来にはいくつか説がありますが、まずは「barrelを表す業界で一般的な略語」と理解すれば大丈夫です。
まとめ
バレルは、もともと「樽」を意味する英語barrelに由来する単位です。昔、液体を樽で運んでいた歴史があり、その流れが石油産業にも受け継がれました。
現在では、原油取引の世界で1バレル=42米ガロン、約159リットルという基準が使われています。実際に樽で運んでいるわけではなくても、国際的な取引や価格比較のための共通単位として定着しているのです。
ニュースで「原油1バレル◯ドル」と聞いたときも、バレルの意味や背景を知っていれば、数字の見え方が変わってきます。単位の語源や歴史を知ることは、経済ニュースを少し身近にするきっかけにもなるはずです。