
日々の連絡帳やプリントにある「おうちの人からひとこと」。 いざ書こうとすると、何を書けばいいか迷ってしまうことはありませんか。 忙しい毎日の中で、短い文章に気持ちや状況をまとめるのは意外と難しいものです。
この記事では、幼稚園から中学生まで幅広く使える「ひとこと例文」と、書きやすくなるコツをやさしい口調でまとめました。初心者の方でもすぐ使える短文テンプレもたっぷりご紹介しますので、気軽に参考にしてみてくださいね。
まずはすぐ使える!用途別のひとこと短文テンプレまとめ
幼稚園向けの短文テンプレ
・今日は元気に登園できました。よろしくお願いします。
・朝から楽しみにしていました。どうぞ見守ってください。
・少し眠そうですが、楽しく過ごせると嬉しいです。
小学生向けの短文テンプレ
・毎日楽しく通えています。ありがとうございます。
・算数を頑張っています。引き続きよろしくお願いします。
・少し疲れ気味ですが、無理のない範囲でお願いします。
中学生向けの短文テンプレ
・部活と勉強の両立を頑張っています。見守っていただけると助かります。
・最近少し不安定な様子がありますが、自宅では落ち着いて過ごしています。
・テスト期間中のため、いつもより疲れがあるようです。
シーン別の短文テンプレ
・体調が万全ではありませんが、様子を見ていただけると安心です。
・行事を楽しみにしています。よろしくお願いします。
・気分にムラがありますが、温かく見守っていただけると助かります。
「おうちの人からひとこと」とは?基礎知識
おうちの人からひとことの目的
おうちの人からひとこと欄は、家庭での様子を先生に伝えるための大切な橋渡しの役割があります。
毎日の学校生活だけでは見えにくい子どもの気持ちや、頑張っている姿を共有することで、先生も対応しやすくなり、子どもに合ったサポートにつながります。
子どもの成長を見守るための役割
家庭での何気ない変化は、先生にとってとても貴重な情報です。
・いつもより早起きできた
・最近よく話をしてくれるようになった
・家で新しいことに挑戦している
こうした小さな出来事は、学校での子どもの様子と結びつけて理解されることもあり、成長を一緒に見守る手助けになります。
先生が知りたい家庭からの情報とは?
先生は、特別な出来事だけを知りたいわけではありません。次のような「日常のこと」があると、より丁寧に子どもを見守ることができます。
・体調や睡眠リズムの変化
・最近の頑張りやチャレンジ
・心配していること、気がかりなこと
・気持ちの変化や家庭でのようす
無理に作り込まず、気づいたことを少し書くだけで十分です。
記入欄がある理由
「おうちの人からひとこと」欄は、学校と家庭のコミュニケーションをスムーズにし、子どもが安心して過ごせる環境をつくるための仕組みです。
先生との信頼関係ができると、子どものサポートもしやすくなります。ほんの一行のメッセージでも、家庭の姿を知る大切なきっかけになります。
学年別 ひとこと例文と書き方のポイント
幼稚園向け
幼稚園のひとことは、気持ちや生活リズムなど、日常の小さな変化を書くだけで十分伝わります。
例文:
・今日は少し眠そうですが、楽しみにしていました。
・朝から機嫌よく支度できました。よろしくお願いします。
・最近、できることが増えて嬉しそうです。
小学校低学年向け(1〜3年)
子どもの頑張りや、学校生活での様子に触れると伝わりやすくなります。
例文:
・音読を毎日続けています。成長が感じられます。
・友達と仲よく過ごせているようで安心しています。
・宿題に前向きに取り組んでいます。
小学校高学年向け(4〜6年)
自立が進む時期なので、努力を認める表現が向いています。
例文:
・自分から計画を立てて勉強しています。
・友達関係でも落ち着いて行動できています。
・慣れないことにも挑戦しているようです。
中学生向け
多忙な生活や心の変化もある時期。プレッシャーにならない表現が安心感につながります。
例文:
・部活と勉強を両立しようと努力しています。
・家では落ち着いて過ごしていますので、ご安心ください。
・新しい環境にも少しずつ慣れてきたようです。
テーマ別で探せるひとこと例文
学校生活に関するひとこと
学校生活では、子どもがどんな気持ちで過ごしているか、どのような姿勢で授業に向き合っているかを伝えるだけでも、先生にとって大切な情報になります。
・授業が楽しいと言っています。
・最近、前向きに登校できています。
・新しい科目に興味を持ち始めたようです。
友達・コミュニケーションに関するひとこと
友達との関わりは、子どもの成長に大きな影響を与える部分です。トラブルではなく、普段の様子を伝えるだけでも先生の安心材料になります。
・友達と元気に遊べている様子です。
・コミュニケーションがなめらかになってきました。
・最近、友達と協力して取り組む姿が見られます。
家庭学習・宿題に関するひとこと
家庭での取り組みは、先生が学校でのサポート方法を考える参考になります。無理のない範囲で伝えて大丈夫です。 ・宿題を自分から始めることが増えました。
・苦手なところを少しずつ克服しています。
・集中できる時間が長くなってきました。
長期休みの経験を書くひとこと
夏休みや冬休みは、子どもの興味や経験がぐっと広がる時期。思い出を一つ書くだけで、学校での話題作りにもつながります。
・夏休みに家族で出かけ、楽しい時間を過ごしました。
・休みの間に興味が広がったようです。
・旅行先で新しい体験ができました。
行事後のひとこと
行事は、子どもの頑張りや成長が見える場面です。家庭での感想を共有すると、先生もその子をより深く理解できます。
・運動会をとても楽しんでいました。
・発表会で頑張る姿が頼もしかったです。
・遠足の話を嬉しそうにしていました。
書くことが思いつかない時に使えるひとこと
代わりになる言い回しリスト
・変わりなく過ごしています。
・いつも通り元気に登校しています。
・特に変わったことはありません。
子どもが元気がない時のひとこと
・少し疲れ気味のようですが、家では穏やかに過ごしています。
・気持ちにムラがあるようですが、見守っています。
体調不良・欠席時のひとこと
・本日は咳があるため、無理のない範囲でお願いいたします。
・体調が安定してきましたので、よろしくお願いします。
忙しい時の省スペース文例
・簡単ですみませんが、よろしくお願いします。
・短くて失礼します。いつもありがとうございます。
思春期に使いやすい表現
・見守りをお願いできると助かります。
・気持ちに寄り添いながら関わっています。
おうちの人からひとことの書き方のコツ
ひとこと欄を書くとき、立派な文章を作ろうとすると負担になってしまいます。
でも実際には「日常の小さな気づき」をそのまま簡単に書くだけで十分伝わります。
この章では、初心者の方でも書きやすくなるポイントを、やさしい視点で詳しくまとめました。
伝えたいことは一つにしぼる
ひとこと欄は短いスペースなので、あれもこれも書こうとすると文章がまとまりづらくなります。
次のように「今日のひとつ」に絞ると、自然と書きやすくなります。
・朝の様子
・頑張っていたこと
・気になる変化
一つにしぼることで、読み手にとっても分かりやすくなります。
否定しないやさしい言葉選び
保護者の言葉は、子どもにも先生にも大きな安心を生みます。できない点よりも、取り組んでいる姿勢をやさしく伝えるだけで十分です。
例:
・「できていません」ではなく「少しずつ取り組んでいます」
・「心配です」ではなく「気になる様子がありますが見守っています」
気持ちを柔らかく表現することで、先生も状況を把握しやすくなります。
短いエピソードは効果的
一行でも良いので、家庭での小さな出来事を書くと、その子の姿がより伝わりやすくなります。
例:
・「昨日は自分で宿題を始めていました」
・「新しい遊びを楽しんでいました」
・「朝は少し眠そうでしたが、楽しみにしている様子でした」
長文にする必要はありません。ワンセンテンスで十分です。
状況を“そのまま”優しく伝える
保護者が無理にまとめようとせず、シンプルに「事実をやさしい表現で書く」ことが最も読みやすく、伝わりやすい書き方です。
例:
・「疲れがあるようですが、家では落ち着いて過ごしています」
・「気持ちにムラがありますが、見守っています」
先生も家庭の様子を把握しやすくなり、学校でのかかわりに役立ちます。
さりげなく感謝を添える方法
文末に少し気持ちを添えるだけで、丁寧で柔らかい印象になります。
例:
・「いつも見守っていただきありがとうございます」
・「丁寧にご対応いただき感謝しています」
・「お手数をおかけしますがよろしくお願いします」
無理に長く書かなくても、ほんの一言で十分温かさが伝わります。
書くことが思いつかないときの“逃げ道”を用意する
何も書けない日もあります。そんな時に備えて、気軽に使える一文を覚えておくと安心です。
・「大きな変化はありません。よろしくお願いします」
・「いつも通り元気に過ごしています」
・「簡単で恐れ入りますが、よろしくお願いします」
これらは毎日書いても失礼にあたらず、使い勝手の良い表現です。
読み手(先生)が知りたいポイントを意識する
先生は、完璧な文章よりも「家庭の様子が少しでも分かること」を望んでいます。 特に役立つ情報は次のポイントです。
・体調の様子
・気持ちの変化
・最近の頑張り
・家庭での小さな出来事
・不安がある場合はその旨だけでもOK
これらのどれか一つを書くだけで十分です。
“書きやすい型”を使って楽に書く
迷ったら次の型に当てはめて書くだけで、自然で丁寧な文章になります。
【型1】「家庭の様子」+「お願い」
例:家では落ち着いて過ごしています。今日もよろしくお願いします。
【型2】「気づいたこと」+「前向きな言葉」
例:少し疲れがあるようですが、無理のない範囲で見守っています。
【型3】「変化」+「感謝」
例:最近よく話してくれるようになりました。いつもありがとうございます。
型を使うことで、毎日の負担がぐっと軽くなります。
避けたいNG表現と改善例
ひとこと欄は短い文章だからこそ、表現の仕方によっては意図しない伝わり方をしてしまうことがあります。
この章では、無意識に使いがちなNG表現と、それをやさしい言葉に置き換えた改善例を分かりやすくまとめました。先生にとっても受け取りやすく、子どもにもプレッシャーがかかりにくい表現へ整えるためのヒントです。
子どもを否定するように聞こえる表現
否定的な言葉は、読み手に強い印象を与えてしまうことがあります。
事実をそのまま伝えつつ、前向きなニュアンスに変えるだけで大きく印象が変わります。
NG:できることが少なくて心配です。
OK:できることが少しずつ増えてきています。見守っていきたいと思います。
NG:最近だらしなくなっています。
OK:生活リズムにムラがありますが、整えられるよう声をかけています。
他の子と比較する言い回し
比較はプレッシャーや誤解につながりやすいため、避けたほうが安心です。子どもの様子を“その子自身の視点”で伝えることが大切です。
NG:周りの子より作業が遅いです。
OK:時間はかかりますが、自分のペースで丁寧に取り組んでいます。
NG:友達より勉強が苦手なようです。
OK:苦手な部分に少しずつ取り組んでいます。
強い不安や心配をそのまま書く
大きな不安を直接書きすぎると、先生にも必要以上の負担や誤解を与えてしまう場合があります。「気になるところを共有する」というスタンスが安心です。
NG:どうしたらいいのか分からないほど心配です。
OK:気になる様子がありますので、学校での様子を教えていただけると助かります。
NG:家でも全くうまくいきません。
OK:家庭では試行錯誤しながら関わっています。見守っていただけると助かります。
先生への要求が強すぎる表現
過度な依頼や指示に聞こえる書き方は避け、あくまでも“お願い”として柔らかく伝えるとスムーズです。
NG:しっかり指導してください。
OK:無理のない範囲で見守っていただけると助かります。
NG:もっと厳しくしてください。
OK:気になる部分がありますので、学校での様子を教えていただけると嬉しいです。
曖昧すぎて意図が伝わりにくい表現
曖昧な言葉は先生が状況を把握しにくくなってしまうため、少しだけ具体性を添えると丁寧に伝わります。
NG:なんとなく心配です。
OK:最近少し疲れた様子がありますので、様子を見ていただけると安心です。
NG:ちょっといろいろあります。
OK:家庭では少し気持ちが不安定な様子がありますが、落ち着いて過ごせるよう見守っています。
感情的に聞こえる表現
文章は感情がストレートに伝わりやすいため、言い換えでやわらかく整えます。
NG:もうどうしていいのか分かりません!
OK:家庭でも様子を見つつ関わっています。何か気づかれたことがあれば教えていただけると助かります。
NG:とても困っています。
OK:少し気がかりな点がありますので、引き続き見守っていきたいと思います。
伝え方のポイントまとめ
・否定より“前向きな表現”に置き換える
・比較ではなく“その子自身”の姿を書く
・心配は“共有”として書くと伝わりやすい
・お願いは柔らかい語感で伝える
・曖昧表現は少し具体化すると安心感が増す
どんな表現も、少し視点を変えるだけで伝わり方があたたかくなります。読み手である先生にも負担なく受け取ってもらえる、気持ちのよいコミュニケーションを心がけられます。
アレンジして使えるひとこと
ここまでで、基本のひとことや書き方のコツはおさえられました。ここでは、同じ内容でも少し言い方を変えるだけで雰囲気が変わる「アレンジの仕方」をご紹介します。
その日の気分や、子どもの様子、先生との距離感に合わせて言葉を選べると、より自分らしいひとことになります。
トーン別のアレンジ
同じ内容でも、言葉の選び方で印象が変わります。ここでは、やさしい印象、前向きな印象、落ち着いた印象など、トーン別にアレンジ例をまとめました。
やさしい印象にしたいとき
・少し疲れがあるようですが、穏やかに過ごせるよう見守っています。
・気持ちに波がありますが、あたたかく声をかけるようにしています。
前向きな印象にしたいとき
・苦手なところも、少しずつ前向きに取り組めるようになってきました。
・新しいことにも挑戦しようとする姿が見られます。
落ち着いた印象にしたいとき
・家では落ち着いて過ごしていますのでご安心ください。
・大きな変化はありませんが、様子を見ながら過ごしています。
依頼をやわらかく伝えたいとき
・無理のない範囲で見守っていただけると助かります。
・学校での様子を教えていただけるとありがたいです。
同じ内容でも、言葉の組み合わせを少し変えるだけで、自分の気持ちにしっくりくる表現が見つかりやすくなります。
シーン別アレンジ
シーンごとに、よく使うひとことをアレンジしておくと、書くときに迷いにくくなります。
行事の前
・運動会をとても楽しみにしています。無理のない範囲で参加できればと思います。
・発表会に向けて練習を頑張っています。当日あたたかく見守っていただけると嬉しいです。
行事のあと
・運動会では、家でも頑張った話をうれしそうにしていました。
・発表会での姿に成長を感じました。準備やご指導をありがとうございました。
テスト前 ・テストに向けて、少しずつ家庭学習に取り組んでいます。 ・本人なりにがんばっていますので、無理のない範囲で見守っていただけると助かります。
テスト後
・テストが終わり、ほっとしているようです。振り返りも一緒に行っています。
・結果を踏まえて、今後も前向きに取り組めるよう声をかけています。
新学期やクラス替えのとき
・新しい環境に少し緊張しているようですが、前向きに通えています。
・新しいクラスにも少しずつ慣れてきたようです。引き続きよろしくお願いいたします。
年齢や性格に合わせたアレンジ
同じ言葉でも、年齢や性格に合わせてトーンを変えると、よりその子らしさが伝わります。
幼稚園・低学年向け
・楽しく通えるよう、家でも声をかけています。
・遊びや学びを通して、少しずつ成長しているように感じます。
高学年・中学生向け
・自分なりに考えながら過ごしているようです。
・悩むこともありますが、前向きに取り組もうとしています。
おっとりした性格のお子さんの場合
・自分のペースで、少しずつ取り組んでいます。
・ゆっくりではありますが、着実に成長しているようです。
活発なお子さんの場合
・好奇心旺盛に、いろいろなことに挑戦しています。
・元気いっぱいに過ごしていますが、疲れが出ないよう見守っています。
同じ内容を言い換える練習
一つの文を、違う言い方に変えてみると、アレンジの幅が広がります。
元の文 ・少し疲れているようです。
言い換え例
・少しお疲れ気味の様子があります。
・疲れが出ているようなので、様子を見ながら過ごしています。
・いつもより静かに過ごしています。
元の文 ・心配なところがあります。
言い換え例
・気になる点が少しあります。
・様子を見守っているところです。
・学校でのご様子を教えていただけると助かります。
このように、一文をいくつかのパターンに言い換えておくと、その日の状況に合わせて選びやすくなります。
アレンジするときの注意ポイント
アレンジは自由ですが、次の点を意識しておくと安心です。
・読む先生が受け取りやすい、落ち着いた表現にする
・事実と気持ちを混ぜすぎず、分かりやすく書く
・強い表現より「少し」「やや」「~気味」といった言葉を活用する
・子どもが読む可能性も考え、プレッシャーになる言い方は避ける
ひとこと欄は、「正解」を書く場所ではなく、「今日の様子をやさしく共有する」ためのスペースです。基本の型をもとに、少しずつ自分らしい言葉にアレンジしていくだけで、毎日がぐっと書きやすくなります。
おうちの人からのコミュニケーションの大切さ
ひとこと欄は、ただの連絡事項を書く場所ではありません。家庭と学校をつなぐ、やさしい“コミュニケーションの橋”のような役割を持っています。
ここでは、ひとこと欄がどのように子ども、先生、家庭に良い影響をもたらすのかを、より深く掘り下げてご紹介します。
家庭での言葉かけが生む安心感
子どもは、家での会話の中で「自分は大事に思われている」と実感します。その気持ちが学校生活での安心感につながります。
・家庭の言葉 → 子どもの安心
・安心感 → 学校での前向きな姿勢
このように、家での言葉は、子どもの気持ちを支える大切な土台になります。ひとこと欄を通して家庭の温かさが先生にも伝わることで、学校でもより丁寧なサポートが受けやすくなります。
親子の関係を深めるきっかけに
ひとこと欄を書くとき、子どもの様子を思い返してみることが増えます。これは自然と親子のコミュニケーションを見直す時間になります。
・最近どんなことを頑張っていたかな?
・どんな表情をしていたかな?
・どんな話をしてくれたかな?
こうした小さな振り返りは、家庭の中での会話を増やし、親子の距離を近づけるきっかけにもなります。
学校と家庭の信頼関係が深まる
先生は、家庭から寄せられる“小さな情報”をとても大切にしています。短いひとことでも、家庭でどのように過ごしているかを知ることで、学校での関わり方がより的確になります。
・家庭と学校の情報の共有がスムーズになる
・先生が子どもの状況を把握しやすくなる
・困りごとがあったとき相談しやすくなる
この「信頼の積み重ね」は、子どもにとって大きな安心材料になります。
日常会話がひとこと欄のヒントになる理由
ひとこと欄に書く内容は、特別なエピソードでなくても大丈夫です。
むしろ、日常でのちょっとした会話の中に、子どもの姿を伝えるヒントがたくさんあります。
例:
・「今日はこんなことが楽しかったよ」と話していた
・いつもより静かに過ごしていた
・新しいことにワクワクしていた
こうした“さりげない会話”を書き留めるだけで、子どもの成長や気持ちが自然と先生に伝わります。
コミュニケーションは「量」より「質」
毎日たくさん話す必要はありません。大切なのは、短くても気持ちのこもった言葉を交わすことです。
・短くても、気持ちが伝わる言葉を
・無理なく続けられるコミュニケーションを
・子どもが安心できる“いつもの言葉”を
ひとこと欄も同じで、長文を書く必要はなく、家庭の温かい気持ちが少し伝わるだけで十分です。
コミュニケーションが豊かになると…
家庭と学校の双方が「子どもの味方」になります。 その結果、子どもは安心して学校生活を送りやすくなり、自信を持って毎日を過ごせるようになります。
コミュニケーションを深めることは、子どもの未来を優しく支える大切な力になります。
今日から実践しやすくなるコツ
忙しい毎日の中で、毎回ていねいな文章を書くのは大変に感じることもあります。
この章では、負担になりすぎない範囲で、今日から少しずつ取り入れられる「続けやすいコツ」をご紹介します。
書くタイミングをゆるく決めておく
「時間があるときに」と思っていると、つい後回しになってしまいます。毎日きっちりでなくても、だいたいのタイミングを決めておくと、習慣にしやすくなります。
例:
・朝ごはんのあとに、子どもの様子を一行だけ書く
・夜、連絡帳をランドセルに入れる前に書く
・週に何日かだけ「書く日」を決めておく
完璧を目指さず、「書ける日は書く」くらいのゆるい目標でも十分です。
メモでストックしておく
「その場で考える」のは大変でも、ふと気づいたときにメモしておけば、あとでひとこと欄に転用できます。
おすすめのメモ方法:
・スマホのメモアプリに「ひとこと候補」として残しておく
・カレンダーの余白に子どもの様子を一言メモしておく
・連絡帳の最後のページに小さなメモ欄を作っておく
一日の終わりにメモを読み返すだけでも、「今日はこれを書こう」が見つかりやすくなります。
「型」を決めておくと迷いにくい
毎回ゼロから文章を考えるのではなく、自分なりの“お決まりパターン”を持っておくと、とても楽になります。
例えば次のような型です。
・今日の様子 + ひとこと
例:今日は元気に登校しました。よろしくお願いします。
・最近の変化 + 感謝
例:最近自分から宿題に取り組むようになりました。いつも見守っていただきありがとうございます。
・気になる点 + お願い
例:少し疲れがあるようですので、様子を見ていただけると助かります。
この3つの型を頭の片すみに置いておくだけで、ぐっと書きやすくなります。
書けない日があっても大丈夫と考える
「毎日きちんと書かないといけない」と思うと、それ自体が負担になってしまいます。書けない日があっても、それは決して悪いことではありません。
・忙しい日は「簡単ですみませんが、よろしくお願いします」で十分
・数日まとめて、最近の様子を書くのもOK
・心に余裕があるときに少しだけ丁寧に書く
長く続けるためには、「完璧さ」よりも「ゆるく続ける気持ち」のほうが大切です。
家族で「ひとことネタ」を共有する
ひとこと欄に何を書くか迷うときは、家族の会話からヒントをもらうのも一つの方法です。
・子どもに「今日一番楽しかったことは?」と聞いてみる
・パートナーと「最近の様子」を共有してみる
・兄弟姉妹が気づいたことを教えてもらう
日常の一コマが、そのままひとこと欄に生かせることも多くあります。
自分を責めずに、できた日をほめる
「今日は書けなかった」と感じる日より、「今日は一行でも書けた」とできたことに目を向けると、気持ちも楽になります。
・一行でも書けた日は「よくやった」と自分をねぎらう
・少しずつ続けている自分を認める
・無理のないペースで続けていることを大切にする
ひとこと欄は、保護者自身が“がんばりすぎないコミュニケーション”を続ける場所でもあります。
それでも迷ったときはテンプレに頼ってOK
どうしても思いつかないときは、本記事内のテンプレ文をそのまま使って大丈夫です。
・まずはテンプレをベースに ・余裕があるときだけ、少しアレンジ
・「完全オリジナル」でなくても気にしない
完璧な文章よりも、「今日も子どもを見守っています」という気持ちが伝われば十分です。
日々のひとことを通して、無理なくゆるやかにコミュニケーションを続けていきましょう。
保存版 まとめて使えるひとことテンプレ
幼稚園向け(30文)
- 今日は穏やかな気持ちで登園できました。よろしくお願いします。
- 朝から楽しみにしていました。よろしくお願いします。
- 少し眠そうですが、楽しく過ごせると嬉しいです。
- 家では元気に過ごしていました。今日もよろしくお願いします。
- 最近できることが増え、嬉しそうにしています。
- お友達と遊ぶのを楽しみにしています。
- 朝の支度を自分で頑張っていました。
- 少し不安があるようですが、見守っていただけると助かります。
- 好きな遊びの話をたくさんしていました。
- 新しいことに挑戦しようとしています。
- 昨夜は早く寝られたので元気です。
- 今日はゆったりとした気持ちで来られました。
- 朝からにこにこしていました。
- 家では落ち着いて過ごしていました。
- 少し疲れがあるようですが、無理のない範囲でお願いします。
- ごはんをしっかり食べてきました。
- 最近、話をよく聞けるようになってきました。
- お片付けをがんばっていました。
- 昨日はたくさん遊んで満足そうでした。
- 少し緊張しているようです。
- 楽しみにしていました。
- 家ではよく笑っていました。
- 少し甘えたい気持ちがあるようです。
- 朝から機嫌よく準備できました。
- 靴を自分で履けました。嬉しそうでした。
- 少しぼんやりしていますが、様子を見ていただけると助かります。
- お友達と遊ぶのが楽しみなようです。
- 昨日はお手伝いを頑張っていました。
- また新しい発見ができるといいなと思います。
- 今日もどうぞよろしくお願いします。
小学生低学年向け(30文)
- 毎日楽しく通えています。ありがとうございます。
- 音読を自分から取り組むようになりました。
- 宿題に前向きに取り組んでいます。
- 授業がおもしろいと言っています。
- お友達と仲よく遊べているようで安心しています。
- 苦手なところにも挑戦しています。
- 朝から元気に登校しました。
- 少し緊張しているようですが、見守っていただけると助かります。
- 前より集中できる時間が長くなりました。
- 家では落ち着いて過ごしています。
- 話をよく聞けるようになってきたと感じます。
- 最近、自分から準備ができるようになりました。
- 学校のことを楽しそうに話しています。
- 算数を頑張っています。よろしくお願いします。
- 少し疲れがあるようですが、無理のない範囲でお願いします。
- 音楽の授業を楽しみにしています。
- 家でも嬉しそうに学校の話をしています。
- 丁寧に見守っていただきありがとうございます。
- 宿題を楽しそうに進めていました。
- 挑戦したい気持ちが増えてきたようです。
- 苦手なことも一生懸命がんばっていました。
- 週末にゆっくり休めたようで元気です。
- 緊張が続いていたようですが、落ち着いてきました。
- 時間を守って支度していました。
- 昨日は友達の話を楽しそうにしていました。
- 家では静かに過ごしていました。
- 行事を楽しみにしています。
- 今日は楽しそうに登校しました。
- 宿題を工夫して取り組んでいました。
- 小さな成長を感じています。
小学生高学年向け(30文)
- 自分で計画を立てて勉強に取り組むようになってきました。
- 落ち着いて話を聞けるようになってきました。
- 新しいことに挑戦する姿が増えました。
- 友達との会話も楽しそうです。
- 家では穏やかに過ごせています。
- 理科の授業を楽しみにしています。
- 少し悩むこともあるようですが、前向きに過ごしています。
- 家庭学習を自分から始める日が増えました。
- 頑張りたい気持ちが強くなってきたようです。
- 家ではリラックスできているようです。
- チャレンジ精神が高まってきました。
- ていねいに作業することが増えています。
- 苦手科目にも粘り強く向き合っています。
- 友達と協力する場面が増えました。
- テストに向けて少しずつ準備をしています。
- 落ち着かない様子があれば見守っていただけると助かります。
- 家ではよく話してくれるようになりました。
- 自分の気持ちを言葉にできるようになってきました。
- 時間管理を意識しているようです。
- 成長したなと感じる場面が増えています。
- 少し不安があるようですが、穏やかに過ごしています。
- 行事を楽しみにしています。
- 分からないことを自分で調べる姿が見られました。
- 読書を楽しむようになってきました。
- 今日は落ち着いた様子で登校しました。
- 家ではていねいに宿題を進めていました。
- 気持ちにムラがありますが、見守っています。
- 授業の内容をよく話してくれます。
- 丁寧にご対応いただきありがとうございます。
- 無理のない範囲で見守っていただけると助かります。
中学生向け(30文)
- 部活と勉強を両立しようと努力しています。
- テスト期間で少し疲れがあるようです。
- 家では落ち着いて過ごしていますのでご安心ください。
- 新しい環境にも少しずつ慣れてきたようです。
- 自分で時間管理を試しているようです。
- 気分にムラがあるようですが、見守っています。
- 学校でのことをよく話してくれます。
- 最近、頑張りたい気持ちが強くなってきています。
- 落ち着かない様子がありますが、家では穏やかです。
- 行事の準備を楽しんでいるようです。
- 家庭学習を自分で工夫し始めました。
- 少し疲れがたまっているようです。無理のない範囲でお願いします。
- 前よりも自分の意見が言えるようになりました。
- 今日は落ち着いた気持ちで登校しました。
- 家ではリラックスして過ごしています。
- 新しい課題に意欲的に取り組んでいます。
- 表情が明るくなってきたように感じます。
- 進路について考え始めたようです。
- 最近、家でもよく勉強しています。
- 少し心配な様子がありますが、見守っています。
- 気になることがあれば教えていただけると助かります。
- 今日はいつもより元気に過ごせているようです。
- 本人なりのペースで頑張っています。
- 今の環境に少しずつ慣れてきています。
- 前向きな気持ちを大切にしている
まとめ
「おうちの人からひとこと」は、立派な文章を書く場所ではなく、家庭と学校をつなぐための“小さなメッセージ”を届けるスペースです。
短い一行であっても、子どもを見守っている気持ちや家庭での様子が十分に伝わります。
このガイドのポイントおさらい
・完璧に書く必要はなく、日常の小さな気づきを一言添えるだけでOK
・学年別、テーマ別、シーン別のテンプレを活用すれば、迷わず書ける
・否定的な表現を避け、やさしく、前向きに伝えることが大切
・先生との信頼関係づくりにも役立ち、子どもにとって安心できる環境につながる
・続けるためには“無理なく“書けるときに”で十分
ひとこと欄は、保護者の負担にならない範囲で、子どもをあたたかく支えるための道具です。
今日から、気軽に一行だけでも書いてみませんか? その積み重ねが、子どもの安心と成長をやさしく後押ししてくれます。